医療の現場では、それぞれのライフスタイルに合わせていろいろな働き方が用意されています。
その中のひとつが「夜勤専従」という働き方で、「夜勤専従看護師」などという言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
夜勤専従という働き方は、看護師だけではなく助産師でも採用されていて、夜間のみ働きたいという助産師が多く活躍しています。
こちらでは、「夜勤専従助産師」について深く取り上げていきたいと思います。
目次
夜勤専従助産師とは?
夜勤のみのシフトで働く助産師のこと
「夜勤専従助産師」とは、その名の通り夜勤のみのシフトで働く助産師のことをいいます。
産婦人科では深夜に産気づく妊婦も多いため、入院している人の介助を含めて夜勤における助産師の需要はとても高いです。
しかし、看護師同様助産師も、家庭と仕事の両立が難しいことから夜勤に入れない人が多く、そのため日勤のみのパートで働いている人も少なくありません。
そこで活躍してくれるのが夜勤専従助産師なのです。
夜勤専従助産師がいることで病院側のメリットも多い
夜勤を含むフルタイムで働く助産師は、夜勤と日勤の両立から疲労が蓄積されたり、ストレスを感じている人がたくさんいます。
そのため、結婚や出産ではなく体を壊して助産師の仕事を辞めざるを得ない人もいるようです。
そんなとき、夜勤専従助産師がいればフルタイムの助産師は夜勤における体への負担を軽減することができるため、元気に働くことができますし、病院側も人員不足になってしまうことを防げます。
助産師が健やかに仕事できれば、産婦人科に通う妊婦や、生まれてきた赤ちゃんにもよい影響がありますので、夜勤専従助産師は産婦人科にとって、とても心強い存在です。
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夜勤専従助産師として働くメリットはこれ
ライフスタイルに合わせて助産師の仕事ができる
夜勤専従助産師のもっとも大きなメリットは、自分のライフスタイルに合わせて助産師の仕事ができるという点ではないかと思います。
日中学校に行っているため夜に働きたいという人や、家庭との両立のために夜働きたい人など、昼間予定がある人や、フルタイムでの勤務が難しい人でも働くことができるのは大きなメリットです。
夜勤専従助産師は毎日働く必要がありませんし、夜なら家族のサポートを受けられるという人も多いと思われますので、家庭との両立もしやすいですね。
給料が高めに設定されていることが多い
前述したように、産婦人科では深夜に産気づいた妊婦が入院することも多いため、夜勤の助産師は欠かせない存在です。
そのため、夜勤専従で働く助産師は重宝され、給料が高めに設定されているというメリットがあります。
病院の規模などによって給料は異なりますが、30,000円から35,000円くらいのところが多いといわれていますので、これはかなり高い給料だといえると思います。
出勤数を少なくしつつ、まとまった金額を稼ぎたいという人にとって、夜勤専従助産師はかなりメリットが大きいといえるでしょう。
ブランクのある助産師も働きやすい
日勤の場合、妊婦健診などに訪れる人が多く、かなり忙しいのでテキパキと正確に仕事をこなす必要がありますが、夜勤の場合は日中よりもゆったりと業務に臨むことができるため、ブランクがある助産師でも働きやすいというメリットがあります。
少しずつ昔の勘を取り戻したいという人は、夜勤専従助産師から始めるのもよいかもしれません。
<関連記事>:助産師、ブランクがあっても転職できる?
夜勤専従助産師として働くデメリット・注意点
長く働くことに向かない働き方ではある
夜勤専従という働き方は、長く続けているとどうしても体に負担がかかってきます。
日勤と夜勤という不規則な生活から体調を崩す人も少なくありませんが、本来日が昇っている間活動し、暗くなったら眠るというようにできている人間の体は、夜活動することがあまり適さないのです。
そのため、何年もの長い間夜勤専従を継続することで、体を壊していまう助産師もいます。健やかに働くためには、期間を決めてあくまでも一時的な働き方としてとらえたほうがよさそうです。
常勤での求人が少ない
夜勤専従という形で常勤の求人をしている産婦人科もあるようですが、ほとんどの場合契約社員やアルバイト、パートといった非常勤での採用を行っています。
そのため、夜勤専従助産師として正社員で働くことを希望している人は、就職先を見つけるのが難しいかもしれません。
逆に、非常勤であればかなり多くの求人があるようですので、アルバイトでよいという人にとってはメリットであるともいえます。
夜勤専従助産師として働く上で抑えておきたいこと
必要な設備や待遇が満たされている職場を選ぶ
夜勤専従助産師の場合、夕方から夜にかけて通勤するため、交通機関が動いていないこともあります。
車通勤の場合は、無料で利用できる駐車場が完備されているところを選びましょう。
また、小さなお子さんがいて家族のサポートを得られないという人は、託児所が完備されている職場を探すのがおすすめです。
最近は看護師や助産師の人員不足を解消するべく、保育園や託児所を併設している病院が増えているようですので、あきらめずに探してみてください。
こうした、自分の求める設備や待遇が完備されていることは、ある程度の期間仕事を続ける上でとても重要になると思います。
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無理のないシフトで働けるよう条件をしっかり伝える
夜勤専従助産師は、できるだけ少ない出勤数でまとまった金額を稼げるというメリットがありますが、夜勤に入れる助産師はどうしても不足傾向にあるため、最初は月に4、5回のシフトで入っていても、だんだん出勤日数を増やされてしまうということがあるようです。
人手が足りないから、と協力しているうちに、体に負担がかかって仕事を続けられないということにならないよう、月に働ける日数は面接の時点でしっかり伝えておき、無理なシフトにならないようにしましょう。
また、自分の毎日のスケジュールをしっかり考慮した上で月の出勤日数を考えることも大切です。
- 夜勤専従助産師とは、夜勤専門で働く助産師のこと
- 自分のライフスタイルに合わせて働くことができ、給料が高いなどのメリットがある
- その反面、体に負担がかかるため長期の勤務が難しいといったデメリットもある
- 安定して働くために、求める設備や待遇が満たされた職場を探すことは重要
- 無理なく働けるよう、自分のライフスタイルを考慮した上で出勤数考慮しよう
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