助産師として働くにあたり、働き方や職場環境はもちろん、収入面は必ずチェックする仕事探しのポイントになります。
収入面は月給、手当、ボーナスとさまざまなチェックポイントがありますが、忘れずに抑えておきたいのが「退職金」です。
パートや嘱託職員として勤務する場合は退職金が支給されないことが多いと思われますが、正社員として勤務するのであれば、ぜひ退職金がきちんと支払われる職場を選びたいもの。
そこでこちらでは、助産師の退職金の相場や、覚えておきたい退職金の基礎知識などについて掘り下げていきたいと思います。
目次
助産師の退職金って相場はどのくらいなの?
退職金は勤務年数によって変わってくる
これは助産師業界に限ったことではありませんが、退職金はその勤務年数によって金額が変わってきます。
たしかに、3年勤めた人と10年勤めた人で退職金が同じだというのはおかしいなと思ってしまいますよね。
助産師が働くすべての職場を含めた退職金の平均額は、10年勤務した人で約400万から600万円、20年勤務した助産師は1,300万円から1,500万円程度が平均だといわれています。
多い人だと、定年間際まで働いた人で、なんと2,500万円近くの退職金が支給されたという人もいるようですので、しっかり退職金制度の整った会社であれば、かなりの金額が期待できるということがいえそうです。
職場によっても退職金の金額が異なる
企業によって退職金の金額が変わるのと同じように、助産師業界でも勤務する職場によって支給される金額に違いが出てきます。
もっとも退職金が高いのは国公立病院で、その次に高いのが老人保健施設などの介護施設、3位が民間の総合病院などの私立の大規模病院だそうです。
国公立病院はやはり公務員扱いとなるため、退職金が高く設定されていると思われますが、私立病院でもすべてが低めというわけではなく、退職金が高めに設定されている病院もあるようです。
また、国公立病院は退職金は高いけれど、月給で考えると低めに設定されているところが多いという説もあります。
月給は私立病院のほうが高く、国公立病院は退職金が高いということです。
この場合、将来結婚や出産で退職の可能性がある人とない人では、生涯賃金が変わって来る可能性がありますので、長い目で考えて職場選びをする必要があるかもしれません。
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知っておきたい退職金の基本
退職金はどうやって計算しているの?
退職金の算出方法はそれぞれの職場によって独自の計算方法を採用していますが、一般的には基本給に勤続年数を掛けて算出されるケースが多いようです。
退職金は退職理由によってもその金額が変わってくるといわれていて、定年退職であれば算出した金額すべてが支給されますが、自己都合で退職した場合は算出金額の80%支給になるなど、この点も職場によって独自の設定がなされています。
そのほか、基本給ではなく、病院側があらかじめ設定している金額に勤続年数を掛けて計算するところもあれば、基本給と勤続年数を掛けた上で、さらに評価倍率を掛けて計算するところもあります。
この場合、評価が高ければ退職金は上がりますが、評価が低いと減額されることもあるそうですので、在職中はよりしっかり働かなければなりませんね。
勤続年数は5年刻みで計算するところが多い
退職金の算出時に使用する勤続年数は、5年から10年、10年から15年と5年刻みで計算するところが多いといわれています。
なので、4年で退職するなら頑張って5年勤めたほうが退職金は高くなりますし、9年で退職するなら10年働くほうが退職金は上がるということ。
この点も仕事探しにおいてチェックしておきたいポイントです。
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退職金の支給は必須ではない!?
仕事探しをする上でまず確認しておきたいのは、「そもそも退職金は出るのか」という点です。
なんとなく、正社員で雇用されると退職金は100%支給されると考えてしまいがちですが、退職金は必ず支払わなければならないものではないので、正社員でも退職金が支給されないところはたくさんあります。
特に最近は不景気なので、一般企業は退職金制度を設けていないところが多いようです。
医療業界は一般企業と比較するとそこまで景気に大きく左右されることはないと思われますが、退職金制度を設けているかどうかは、必ず確認してください。
転職の際は退職金の規定についてチェックしておこう!
勤続何年で退職金が支給されるかは重要
現在、助産師は女性のみが資格を有すことができる決まりとなっていますが、前述したように女性は結婚や出産などのタイミングで退職しなければならない可能性も考えられます。
このため、できるだけ勤続年数が短いうちから退職金が支払われる職場で働くほうが、収入的に有利です。
退職金が支払われる勤続年数においてもそれぞれの病院によって異なり、5年で支払われるところもあれば3年で支払われるところもあります。
早めに退職金が支給されることを希望している人は、事前に確認しておくとよいでしょう。
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退職金が支払われる条件についても確認しておく
退職金は先に紹介したようは、それぞれの病院で定められた算出方法によって決定されますが、規定に違反した場合は退職金を減額、または支給しないという病院もあります。
例えば、自主退社の場合は退職金が全額支払われなかったり、会社の約款に違反して解雇となった場合は、退職金が支払われないという決まりになっているところも少なくありません。
約款に違反するようなことがあってはなりませんが、退職金が支払われないケースが考えられる場合は、それがどのような場合であるかという点も事前に確認しておけるとよいですね。
ここで覚えておきたいのは、仕事を探すにあたって、退職金だけにこだわって探すのはあまりよくないということ。
前述したように退職する可能性もありますし、年収や職場環境など、退職金よりも重視するべき点はたくさんあります。
退職金はあくまでひとつのチェックポイントとして考え、あまりそこだけにこだわらないほうが、長く安心して働ける職場を見つけられるかもしれません。
- 正社員として助産師の仕事を探している人は、退職金について確認しておこう
- 退職金の算出方法は病院によって異なるが、基本給に勤続年数を掛けることが多い
- 退職理由によっても退職金の支払い率が変わってくる
- 退職金は仕事探しの上で重要なポイントだが、あまりそこだけにこだわりすぎないこと
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