いつ起こるか分からないお産に備える必要があるため、助産師は夜勤のある仕事が多いイメージがありますね。
しかし、家庭や育児との両立など、その人のライフスタイルによっては夜勤が難しく、日勤のみで働きたいという助産師は多いです。
また、夜勤は生活サイクルが乱れやすくなることから、体調を崩してしまう人も多いため、元気で仕事を続けるために日勤のみで働きたい、という助産師も少なくありません。
近年は助産師不足が問題となっており、夜勤もできる助産師はもちろん歓迎されるのですが、日勤のみでも人員を確保したい、という病院は多く、意外と希望に応じた働き方ができる職場があるようです。
ここでは、助産師が日勤のみで活躍できる職場や、働く際の注意点などについてご紹介しています。
目次
日勤のみで働ける助産師の職場は?
保健所や保健センター、保育園など
助産師の活躍できる職場は産婦人科だけということはなく、いろいろなところがあります。
中でも市町村が運営している保健センターや、保健所、保育園などは入院施設がないため日勤のみで働くことが可能です。
これらの職場は、赤ちゃんや小児の健康管理や検診を行ったり、母親に母乳指導や育児の相談に乗るといった業務が中心となります。
日曜祝日が休みの職場も多いので、家庭や育児との両立をしたい人に適していますが、現在助産師として働いている人が3万人を越える中、保健所や保育園で働いている助産師は100人前後だそうですので、採用枠がかなり狭いというリスクがあります。
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入院設備のないクリニック
産婦人科でも入院設備がなく、検診のみを行っているクリニックであれば、必然的に夜勤は発生しないため、日勤のみの勤務が可能です。
妊婦の状態が急変したときのために、土日祝日も開院している病院が多いですが、日勤のみであれば家族でサポートし合いながら家庭との両立を図りやすいのではないでしょうか。
日勤のフルタイムで働けるのであれば、正社員としての雇用もありますので、長くしっかり働き続けたいという人に適しています。
ただし、パートではなく正社員でフルタイムで働く場合、夜勤はないけれどある程度の残業が発生する可能性はありますので、残業ができない人は応募時にきちんと確認しておく必要があります。
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夜勤のある病院でも日勤契約で働くことが可能
総合病院の産婦人科など、通常であれば夜勤が発生する病院でも、日勤のみの契約で働けるケースもあります。
日中にお産が入ればもちろんお産の対応も行いますが、妊婦健診や赤ちゃんの定期検診など、検診を中心として仕事を任されることが多いようです。
総合病院で日勤のみの勤務をする場合は、パート採用となることが多いと思われます。
助産師が日勤で働く場合の注意点
正社員での雇用が難しいことも
助産師が日勤のみで働ける病院は意外とたくさんあるようですが、多くの場合夜勤をこなせて「常勤」の扱いとなりますので、日勤のみだとアルバイトやパートといった雇用形態になってしまう場合が多いようです。
クリニックなどもともと夜勤のない職場であれば、正社員で募集していますが、こうした職場はやはり人気が高いため、採用までの道のりが大変かもしれません。
ただ、助産師は非常勤でも時給が高く設定されていることが多いので、賞与などにこだわれないのであれば、アルバイトやパートでもそれなりにまとまった収入を得ることは可能だと思われます。
日勤と謳っていてもオンコール必須の場合がある
求人情報を見ていると、日勤のみの勤務が可能となっているけれど、「オンコール必須」と記載されているものがあります。
オンコールとは、手術やお産など急を要する事態が発生した場合に電話で呼び出されるシステムのことをいい、オンコール当番というものが所定の回数定められるというものです。
オンコール当番の日は自宅待機をしていなければならず、連絡が入ったら30分以内に病院に行かなければならないなどの決まりがあるため、夜勤はなくても夜に仕事に出なければならない可能性があります。
オンコールは、出勤した場合は手当がつくけれど、自宅待機には手当がつかなかったり、逆に両方ともきちんと手当がつくなど、待遇は病院によって違いがありますので、オンコールのある職場で働く場合は、手当についてきちんと確認しておきましょう。
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夜勤をしているスタッフとの人間関係が難しい
夜勤のある病院でアルバイトやパートとして日勤でのみ働く場合、夜勤に入っているスタッフからの印象が悪くなることもあるようです。
もちろん夜勤をしているスタッフは、きちんと手当もついて日勤のみのスタッフより高い収入を得ているのですが、やはり夜勤が好きという人は少ないので、疎ましく思われてしまうのかもしれません。
人間関係は仕事のモチベーションに大きく左右しますので、日勤のみでも気持ちよく働ける職場であるかを事前に確認しておくとよいと思います。
日勤のみの求人を見つけにくいときは…
多くの病院で助産師が不足しており、医療機関では安定して長く働いてくれる優秀な助産師を求めています。
このため、日勤のみでもしっかり働いてくれるのであれば、正規雇用で採用してくれる医療機関も少なくありません。
求人情報を見ているけれど、自分に合った日勤のみの職場がなかなか見つからないときや、前述したような人間関係のよい職場で働きたいというときは、転職サイトを活用すると効率的に就職活動を行えます。
転職サイトではさまざまな求人情報を取り扱っていて、病院の雰囲気についても熟知していることが多いので、相談をすれば親身になって就職活動に協力してもらえるため、就職活動に不安のある方は登録してみるとよいでしょう。
- 助産師が日勤のみで働ける職場は保健センターや保育園、クリニックなどがある
- 夜勤のある病院でも、日勤のみの契約で働くことが可能なえケースもある
- 日勤のみで働く場合、アルバイトやパートなどの非正規雇用になる可能性が高い
- 日勤のみでもオンコール必須な職場もあり、手当も病院によって異なる
- 仕事探しに不安がある人は、転職サイトを活用すると効率的な就職活動が可能